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Appleがカリフォルニア州の修理する権利法案を一転支持、iFixitはベルリンの壁崩壊に例える

Apple は米各州の修理する権利法案一貫して反対してきたが、カリフォルニア州の修理する権利法案 (SB-244) では一転して支持に回ったそうだ
(iFixit の記事
Ars Technica の記事
Mac Rumors の記事
9to5Mac の記事)。

SB-244 ではサードパーティ修理に対する意図的な障壁や制約を禁ずることで電子機器や家電製品の修理に関する公正なマーケットプレイス提供を目指す。50 ドル以上の製品を販売するメーカーには修理に必要な資料や部品、工具などを公正かつ合理的な条件で製品所有者や修理業者へ提供することが義務付けられる。提供が義務付けられる期間は 50 ドル ~ 99.99 ドルの製品で 3 年間、100 ドル以上の製品で 7 年間となっている。

ただし、メーカーが企業秘密の開示や知的財産のライセンス供与、ソースコードの公開などを行う必要はない。また、製品所有者が設定した盗難防止機能を無効化するための資料や工具、部品の提供や、メーカー認定の修理業者にも供給が終了している部品の提供も義務付けられない。

一方、メーカー認定ではない修理業者は事前にその旨を書面で顧客へ通知する必要がある。純正以外の部品を使用して修理する場合にも顧客への開示が必要だ。また、製品所有者やサードパーティ修理業者による修理が原因の損害について、メーカーや認定修理業者が責任を負う必要はない。

Susan Talamantes Eggman 州上院議員が修理する権利法案の提出計画を示したのは 2018 年。カリフォルニア州には Apple の本社もあり、強い反対が予想されていた。iFixit はカリフォルニアの修理する権利法案がミネソタやニューヨークの先を行く内容であるとして、Apple の支持はベルリンの壁が崩壊を始めた時のような消費者の権利に関する重大な転機だと評している。

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Source: スラッシュドット