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マツダ、オープンソースのAPIクライアントが著作権侵害だと主張してGitHubから削除させる

マツダがオープンソースのホームオートメーションソフトウェア Home Assistant が使用するオープンソースのAPIクライアントについて GitHub に DMCA 通知を送り、マツダ車へのアクセス機能を削除させたそうだ
(Home Assistant のブログ記事
Ars Technica の記事
GitHub のプルリクエスト)。

この API クライアントは Python および JavaScript で書かれており、マツダが Android / iOS 向けに公開している MyMazda アプリが使用する MyMazda (Mazda Connected Service) API を通じたマツダ車の各種情報へのアクセスを可能にするものだ。マツダは API クライアントのコードがプロプライエタリな API 情報を含む同社の特定の情報を利用して書かれたものであり、MyMazda アプリと同じ機能を提供するため著作権侵害だと主張している。

米連邦最高裁では Oracle 対 Google の裁判で API が著作権保護の対象になるかどうかの判断を示さなかったものの、API が著作権保護されると仮定してもその保護は弱く、使用はフェアユースにあたるとの判断を示している。そのため、裁判になればフェアユースが認められる可能性も高いが、API クライアント開発者の Brandon Rothweiler (brd99) 氏は余暇に開発しているソフトウェアのための裁判で財政的リスクを負うことはできないとして、MyMazda API 統合の削除を決めたとのこと。

Home Assistant はブログ記事でマツダの動きに落胆したと述べ、最近 Tesla が公式 API のドキュメントを公開したことや、Volkswagen Group が Home Assistant をフィーチャーするアプリストアを公開したことに触れてオーナーが自分の車のデータを活用できるようになる利点が大きいと指摘。この点でマツダが Home Assistant と合意できる部分もあるはずだとして、対話を呼び掛けている。

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Source: スラッシュドット