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ボーイングのStarliner、バルブ不調の原因は水分との見方

ボーイングの CST-100 Starliner は バルブ不調により国際宇宙ステーション (ISS) への打ち上げが延期されているが、ボーイングの宇宙・打ち上げ担当チーフエンジニア ミシェル・パーカー氏が可能性の高い原因を NASA の記者会見で公表した (記者会見音声The Register の記事Ars Technica の記事)。

Starliner は打ち上げテストミッション Orbital Flight Test-2 (OFT-2) を7月31日に予定していたが、ロシアの多目的実験モジュール ナウカのトラブルを受けて 8 月 4 日に延期。しかし打ち上げ前の準備中、24 個のバルブのうち 13 個が正常に動作しないことが判明してミッションは延期となり、現時点では来年上半期の打ち上げを目指している。

ボーイングは Atlas V ロケットとともにStarliner を ULA の Vertical Integration Facility (VIF) に移動して調整を行ったが 4 個のバルブは動かないままだったため、Atlas V ロケットから取り外して自社の製造施設へ持ち帰って調査を進めていた。

パーカー氏によると配線ミスやデータの読み取りエラーといった可能性のある原因を排除していった結果、バルブに入った水分が原因らしいと判明したという。この水分が酸化剤に反応して硝酸を生成し、腐食によりバルブの貼り付きが発生したとみられるとのことだ。

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Source: スラッシュドット