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ビーチに捨てられたタバコの吸殻などを自動で回収するローバー型ロボット「BeachBot」

ビーチに捨てられたタバコの吸殻などの小さいゴミを自動認識して回収するオランダのローバー型ロボット「BeachBot」が 8 月に 2 回目のデモを実施するそうだ(Microsoft News Centre Europe の記事
ProjectBB.org)。

BeachBot (BB) の開発は 3 年前、オランダ・ハーグのコンサルタント会社 TechTics の共同創業者 Edwin Bos 氏がスヘーベニンゲンのビーチを訪れたことがきっかけで始まった。美しいビーチで知られるスヘーベニンゲンだが、その美しさは当時4歳だった息子が砂の中からタバコの吸殻を掘り出したのを見て消えていったという。

年に 6 兆本が消費される紙巻きタバコのうち、4 兆 5 千億本分の吸殻が環境にゴミとして放出される。その結果、ビーチで最もよく見かける個人由来のゴミとなっている。

Bos 氏は共同創業者の Martijn Lukaart 氏やデルフト工科大学の学生とともにプロジェクトを開始。BB のプロトタイプは 2 年後に完成し、昨年 9 月の World Cleanup Day にスヘーベニンゲンで最初のデモを実施した。2 回目のデモはオランダの海岸線を清掃する毎年恒例の Boskalis Beach Cleanup Tour で 3 か所のビーチ清掃に参加するとのこと。

BBはAIを用い、吸殻の一部が砂に埋もれていても認識でき、吸殻以外の小さなゴミにも対応する。プロジェクトが小さなゴミの回収に注力するのは、ビーチの清掃活動では貝殻などを残す必要があるため、主に大きめのゴミが回収の対象となるためだという。中でも特にタバコの吸殻を重視するのは、マイクロプラスチックの元になるだけでなく、海辺の生物に有害な30種類以上の化学物質を含んでおり、1本の吸殻が海に落ちれば数百リットルの水を汚染するためとのことだ(FAQ)。

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Source: スラッシュドット