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uBlock Origin の試験的な Manifest V3 対応版「uBO Minus」

uBlock Origin を開発する Raymond Hill (gorhill) 氏が 7 日、試験的バージョン「uBO Minus (MV3)」のソースコードを GitHub の uBlock リポジトリに追加した
(コミットメッセージ
The Register の記事)。

uBO Minus は Chrome 拡張機能プラットフォームの Manifest V3 (MV3) に従い、ブロッキングに declarativeNetRequest (DNR) API のみを使用するバージョンだ。これにより、幅広いデータの読み取り / 変更パーミッションが不要になるためインストール時の警告は表示されなくなるが、コスメティックフィルターやスクリプトレットの挿入、リダイレクトルールなどが使用できなくなる。これにより、「Minus」の名前の通り機能低下する結果となる。

Google はコンテンツブロッカーの動作を制限するとの批判を受けながら Manifest V2 (MV2) の終息計画を進めており、2023 年 1 月にはエンタープライズポリシーで有効化しない限り MV2 拡張機能は使用できなくなる。Hill 氏は MV2 バージョンの代わりに MV3 バージョンを使用するべき理由は少ないと主張するものの、MV2 バージョンを選択できるのはあと数か月だ。現在のところ Chrome ウェブストアで MV3 使用をうたう広告ブロッカーは AdGuard の試験的バージョン「AdGuard Browser Extension v3」が公開されているのみだが、どうなるだろうか。

一方、Mozilla は Firefox で DNR を実装しつつ従来の webRequest によるブロッキングサポートも開発者のニーズを満たすソリューションが見つかるまで継続する計画を示している。Brave も引き続き MV2 拡張機能をサポートする計画だが、引き続き MV2 拡張機能を入手可能にするためには Chrome ウェブストアを使い続けることはできず、独自の拡張機能ストア開設が必要となる可能性もある。

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Source: スラッシュドット