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M87銀河の中心の電波観測データを独立に再解析。発表と異なる構造に

国立天文台は6月30日、国際共同研究プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」で、史上初めてブラックホールの輪郭の撮影に成功したとされる楕円銀河M87の中心の観測データを独自に再解析した結果、話題になったドーナツ型ではなく、ブラックホール本体があるとみられる「コア構造」と高速のジェットが噴き出す構造を持つという異なる結果が得られたと発表した。国立天文台は、以前公表されたリング状の画像については「おそらく間違い」であるとと指摘している(国立天文台時事ドットコムTBS NEWS DIG)。

原因としては、EHTの観測は参加した望遠鏡が少なく、約40マイクロ秒角の構造を再現するために必要なデータが、ほかのきさの構造に対応するデータに比べて少なくなってしまったことから、リング状の構造ができてしまったのではないかとしている。

tori_sanpo 曰く、

国立天文台などの研究者が独自に解析したところ、話題になったドーナツ型ではなく、
「コア構造」と「ノット構造」を持つという別な結果が得られました。

国立天文台のコメント
「(EHTによる)観測データや解析手法を公開して、研究者の間で広く検討と議論を進めることで、より確からしい結果に近づけるという現代科学の研究プロセスの一環です」

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Source: スラッシュドット