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英情報通信庁曰く、成人向けビデオ共有プラットフォームは子供を有害コンテンツから守る対策が不十分

headless 曰く、

英情報通信庁 (Ofcom) によると、英国でサービスを行っているビデオ共有プラットフォーム (VSP) のうち、成人向け VSP の多くで子供を有害コンテンツから守る対策が不十分だという
(Ofcom のニュース記事
The Guardian の記事
Neowin の記事)。

2020 年 11 月以降、英国でサービスを行う VSP はユーザーを有害コンテンツから守る必要があり、18 歳未満のユーザーを守る適切な基準を設けることも義務付けられた。2021 年 4 月 6 日以降は対象 VSP に Ofcom への報告が義務付けられている。10 月 14 日までに報告を行った VSP 19 社には TikTok や Snapchat など一般向けサイトのほか、成人向けサイトも含まれる。しかし、成人向けサイトの多くは子供がポルノコンテンツにアクセスすることを防ぐ強固な基準を設けておらず、最大手の OnlyFans が新しい法制に呼応してサードパーティの年齢確認技術を導入したのみだという。

小規模な成人向け VSP 5 社のサインオンプロセスで身分証明書の確認を行うのは 1 社のみであり、3 社では 18 歳以上であることを自己申告させるのみ。残り 1 社は年齢確認のプロセスがなく、成人向けの有料電話番号に電話をかけさせる仕組みになっている。一方、VSP 規制 1 年目の報告書に含まれる成人ユーザーの年齢確認に対する姿勢の調査結果 (PDF) によると、年齢確認 (AV) が必要な特定のオンラインアクティビティについて、ユーザーが年齢を証明すべき (84 %)、自分の年齢を証明しても構わない (81 %)、年齢証明が要求されることを予期する (78 %) との回答が大半を占める。

厳格な AV 実施にはプライバシー保護の観点で慎重な意見もあるが、ポルノサイトへのアクセスに限ると 80 % が AV を支持しているという。そのため、Ofcom は規制対象の成人向けサイトが来年には強固なAV実施のロードマップを策定する必要があるとし、策定しない場合には処分の対象になる可能性があると述べている。現在議会が検討している Online Safety Bill が成立すれば、成人向けコンテンツから子供を守る Ofcom の権限はさらに強化されるとのことだ。

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Source: スラッシュドット