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第12世代CoreでLinuxのSpectre・Meltdown対策パッチを無効化する意味はない

LinuxではSpectreやMeltdown問題の対策として脆弱性対策を無効化するオプションパラメーターが存在している。2018年以前のインテル製CPUでは、SpectreやMeltdown対策は行われていないが、一部のLinuxユーザーはこの「mitigations=off」オプションをつけて起動することで、パフォーマンスを向上させていたという。この行為はセキュリティ上のリスクを伴うものだが、前世代のIntel CPUであれば測定可能な明確な性能差が出ることも分かっていたという(Phoronix)。

しかし、11月に発売された第12世代Core プロセッサ(Alder Lake-S)でもこのオプションを利用する意味があるのだろうか。Phoronixに掲載された記事では、その疑問に答えるためにオプションの有効・無効化によるパフォーマンスの差を調査している。Intel Core i9 12900K(Alder Lake-S)を搭載したシステムにUbuntu 21.10(Linuxカーネル5.15)をインストールした環境でテストが行われている。

それぞれのテスト内容やテスト項目に関しては元記事を見ていただきたいが、結論としてはIntel Core i9 12900K環境では「mitigations = off」の有無による差は、全体的にごくわずかなものだった。記事ではAlder Lake環境であれば、「mitigations = off」オプションを変更する価値はないと結論づけている。

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Source: スラッシュドット